SONIC YOUTH/"the eternal"

SONIC YOUTHの"the eternal"のブックレットには、Thurston Moore自らがライナーノーツを執筆している。
「・・・いつまで経っても信頼のおけなかった大企業レーベルとの十数年の契約から解放され、こうしてマタドール(訳注:本作のアメリカにおけるリリース元)の友人たちの下からCDを出すこととなった」とある。Geffen RecordsからMatador Recordsへ。日本では、Hostess Entertainment Unlimitedというところに移籍した。「Hostess Entertainment Unlimitedは、これまで日本国内のレコード会社が行ってきた行き当たりばったりな単発のライセンス契約よりも、他にはないハイ・クオリティなレーベル代行業の提供によって、厳選された良質なアーティストとレーベルが日本において定着し成長することを手助けするために、2000年に結成されました」とのことだ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%BF%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89
http://www.hostess.co.jp/about.html
http://www.myspace.com/hostessentertainment

PavementのMark Iboldの加入も、Matador Recordsへの移籍に影響したのだろうか。「最強のインディーズ・レーベル」と名高いMatador Recordsは、SONIC YOUTHの加入により、もはや「最強のレーベル」と言い直さねばならないのかも知れない。プロデュースは前作同様、John Agnello & SONIC YOUTH。彼をバンドに紹介したのは、やはり戦友のDinosaur.Jrだった。レコーディングは、バンド所有のEcho Canyon Westで行われた。90年代に普及したPro Toolsを核としたホーム・スタジオと、WEBの発達により、SONIC YOUTHのようなアメリカを代表するバンドにも、レコード制作だけでなく、「友人たち」と世界的な音楽活動を実施することを可能にした。

ジャケットのイラストは、故ジョン・フェイヒー。「これこそ僕らの生きる道、ソニック・ユースの音楽だ。良い夢を・・・。」という言葉で、ライナーノーツは締めくくられている。若い血液のように赤く、凝固しつつある血のように黒い渦に白が混じりあうイメージは、四半世紀を越えなお衰えることのないSONIC YOUTHの永遠の若さの祝福と、そして今一度のThe Historyとの避けられない交錯の宿命をもたらす受胎のように、鮮烈で厳かだ。
http://www.sonicyouth.com/


参考にこちらも
あり得なかった「アメリカ」の物語 樋口泰人

「以下に採録するのは、99年9月に青弓社より刊行された『21世紀のロック』(陣野俊史・編)のために記した一文である。
主に、ジョン・フェイヒーとデヴィッド・トーマスについて書いたものだ。・・・」
http://www.boid-s.com/review/78.php