今年も残り一月か。

もはや書く事が苦痛でしかなくなってきたのだが、リハビリなので終えねばならない。職探しも始めたので、余計にストレスがかかる。

東京国際映画祭やBS映画や新作映画や本でガス抜きをした。

東京国際映画祭は、金欠で前売り券が買えず、当日券を買うハメになった。
来日中のイエジィー・スコリモフスキのトークショーがあり、『イニスフリー』もある10月18日の朝10時前に六本木ヒルズに行ったのだが、既に長蛇の列。当然、スコリモフスキは即完売。『イニスフリー』もギリギリだった。

夜、早めに会場に行くと、テラスで青山真治がだるそうに椅子に座っていた。彼のブログを見ると、この日は朝から晩まで4本観たようだった。入り口には、いつもおみかけする西島さんや中原さんが談笑していた。スコリモフスキのトークショー×2が終わった直後だったので、それを見に来ていたのだろうか。それにしても、多忙なのに、あちこちでおみかけするなぁ。他の業界人は、あまり見かけない。無論、著名人でない人の顔を知らないので、来ていても識別できないのだが。
業界人であることと、映画が好きなことは同義ではないということだろうか。

さて、昨年のエリセ→蓮實→映画関連ブログでの、「ゲリンを観よ!」宣言にも関わらず、観に行かなかったこともあり、また監督が20代に撮ったジョン・フォードの『静かなる男』へのオマージュという解説もあり、罪悪感と期待とを抱いて観た。
http://blog.cinemacafe.net/showbiz/archives/yatabe/011396.php
http://www.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=221

青山監督は、辛口だったが、大寺さん(http://blog.ecri.biz/?s=%E3%83%9B%E3%82%BB%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B2%E3%83%AA%E3%83%B3)やその他の解説やブログなどを調べてみると、絶賛が目立った。

僕は、何度も目頭が熱くなったものの、冗長な演出も見受けられたので、手放しで絶賛という訳ではないなぁと思いました。ただ、20代でこのデビュー作というのは、確かに驚異的な才能ですね。「幸福過ぎる『東京画』」という言葉が浮かんだが、違う気もする。う〜む。

個人的には、書き進めなきゃならないリハビリ文に、間違ってなかったんだという勇気をもらいました。

ミリオンダラー・ベイビー』や『マディソン郡の橋』でもイェイツを引用していましたが、アイリッシュにとって、というよりも、自分たちのアイデンティティに関わるものとして、詩がある、というのは、羨ましいなと思った。


10月後半からアクターズ・スタジオインタビュー(トム・クルーズマイケル・J・フォックスなど)や小津や宇宙ドキュメンタリーを連日放送しているNHK BSにはまっています。
今後も、王道の傑作揃いで凄いです。
http://www.nhk.or.jp/bs/genre/movie_7later.html

フィラデルフィア物語』や『リオ・ブラボー』、『エル・ドラド』、『ダーティー・ハリー』といったアメリカ映画の名作とともに、山中貞雄侯孝賢といったアジアの監督の作品もぜひご覧あれ。


『TOCHIKA』の初日に行った。藤田陽子を見るのは2度目だ。ぼんやりしてそうだが、画面に映ると目つきがいい。菅田俊もガタイがデカくて、格好良かった。松村監督は、大学の知り合いに顔がそっくりで焦った。(彼もまた、芝居を続けているようだ)松村監督は、早稲田の一文から美学校へ行ったようだ。早稲田では仏文だったのだろうか。舞台挨拶では、興行まで担うことが、「映画を上映する」ことだと言い切っていたことが、印象に残った。自分の才能としっかり向き合い、着実に努力を重ねる人なんだなぁと思った。葛生さんのブログを見ていた身としては、ようやく松村監督の新作を見る事が叶ったのだが、確かに凄い人だ、と納得の作品だった。

http://www.tochka-film.com/
http://d.hatena.ne.jp/hj3s-kzu/20080717
http://d.hatena.ne.jp/hj3s-kzu/searchdiary?word=%be%be%c2%bc%b9%c0%b9%d4