よく分からないこと。

勝谷メルマガを読んでいると、新政権以後、いろいろなところで利権が崩れてゆく様子が分かる。成田やら記者クラブやら。大手メディアが報じないことを、ヤフーがトップニュースとして取り上げているのだが、それと並んで芸能界のことやあからさまに広告のような記事が掲載されている。
一部では知られているように、ヤフーは役所のようなハンコ主義で物事が動いてゆく。解析ツールで分析した結果、芸能ネタやその他くだらない記事を乱発する方が、リピート率などで有効ということか。PVを稼ぐために何でもやる、ということは、視聴率主義と何ら変わらないと思うのだが。ハンコ主義から想起される記事選別の厳格さなど微塵もない。これで「ネット唯一のマスメディア」などと宣伝しているのだから、情けない。


ペットショップに行く途中で、昔あったラーメン屋が違うラーメン屋になっていた。入り口の但し書きを見ると、「よくある質問」とあるなかに、アメリカ人が店主と書いてある。面白そうだなと思って入ろうとすると、店先で談笑していた黒いエプロンのオヤジに、「土日は5時半までです。すみません。」と言われて、振り向くと、その人がどうやら店主のアメリカ人らしかった。
かつて、大学の広告の講義で、ベルーナ(?)のCM用に、日本語の達者過ぎる外国人のオーディションをした際、最後の最後で来たセイン・カミュに、日本にはどのくらい住んでますか、と尋ねたら、「う〜ん、行ったり来たりで○年くらいかな」と答え、コイツに決めた!と多田啄は話していた。そのくらいのインパクトはあったかも。「土日」って言われて、びっくりして声が出ずに頷くばかりでした。

アイバンラーメン
http://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3&lr=lang_ja&ie=utf-8&oe=utf-8&aq=t&rls=org.mozilla:ja-JP-mac:official&client=firefox-a

調べてみると、ちょっとした有名店らしい。確かに、アメリカ人が作るラーメンで、しかも旨いとなれば、評判になりますね。でも本当に旨いのかな?気になる。
基本的に、並んで飲食店に入るのは好きではないのだが、この店だったら並んでもいいかなと思った。店内はジミヘンがガンガンにかかっているらしいので(笑)。


東浩紀とその一派の本をいくつか読んでみたのだが、何でこんなもんがもてはやされているのかが理解出来ない。

http://tenplusone.inax.co.jp/monthly/2009/09/post.php
直近だと、上記の濱野智史の文章を、東は褒めているわけだが、こういうものの外側にあるイーストウッドのような人のことがそもそも見えていない時点で、視野とセンスの悪さを感じるのだが。「自己組織化」に飲み込まれまいとするノイズこそ、重要だと思うのだが。


・・・筆者はかねてから、近年の情報環境における2つの特徴、すなわち第1に「情報の人為的な淘汰を促している」という点、第2に「人間行動のアルゴリズム化を促している」という点に着目してきた。・・・


少なくとも、そうしたシステムによる回収の流れに抗う近年の映画作家やミュージシャンこそ、重要な作品を生み出している。綻びが出ている箇所の意味を見落としている。大前提として、アーカイブだのログだのに入らないものや、入れまいとする術もたくさんあるんだが。

この人の『アーキテクチャの生態系──情報環境はいかに設計されてきたか』や絵版下痢音論などを読んだが、彼に限らず東一派に顕著なようだが、何故その狭く綻びさえ指摘される「説明(批評とは呼びたくない)」を、さらにどうでもいい対象に当てはめて、内輪で褒め合って喜んでるんだろうか。

そもそも、そんなもの見たり読んだりしてるのは、オタク周辺の人達だけだから、馬鹿にされるんじゃないですか。そもそもアニメとは〜みたいな土台が抜けてるし。だから、業界はおろか、僕らみたいな非業界の、一般の読者でさえ、アマゾンその他で首を捻っているんだし。そんなことでは、専門家には更に疎まれるのが当然だ。

まぁ、あんまり重要じゃないから、時間がある時にでももう少し整理してみるか。

とりあえず、今の段階で分かったことは、いい批評家の文章がスリリングな理由は、そもそもセンスと勘が鋭く、それで捉えた対象の見え方を紐解いてゆくためだと思うが、僕が読んだ東一派の文章には、そうしたものがなかったんだよなぁ、ということだ。