今週と来週で気になること。ネットと映画、あるいは振る舞いについて。その2

■2010年度早稲田祭企画『Dancing On the Media!!』
マスコミ、ジャーナリズム、ソーシャルメディアについてアツく語り合う! 【ゲスト】 津田大介中川淳一郎上杉隆吉田豪

2010年11月7日(日)
13:00 〜 14:30
(open 12:30)
【場所】
早稲田大学
早稲田キャンパス15号館101教室
*入場無料・チケット不要
http://dancingonthemedia.web.fc2.com/

この前、OB会があった時に、サークルの現役生たちが言ってた企画が面白そうだな、と思っていたのだが、今はtwitterで広報する時代なんだなぁ。ビラも貼ったり配ったりしてるんだろうけど、学外広報の可能性が広がったなあ・・・。
当日のUstream配信もあるようです。最近の早稲田祭は分からないけど、多分人が多くて歩きにくいし、行くのも面倒なので、Ustreamで見てみて下さい。スマートフォンの通信速度でも閲覧出来るんでしょうか?
マスコミやマーケ関連に就職する人が多いサークルなので、当の主催者たちはマスコミ熱が冷めると思うような気がするけど(笑)

個人的には、この話題は『2011年新聞・テレビ消滅』以外は最近本を読んでないんですが、いい参考書はあるのかな?

2011年 新聞・テレビ消滅 (文春新書)

2011年 新聞・テレビ消滅 (文春新書)


僕も見たかったんですが、映画を見にいく予定なので諦めます・・・。


まあ、個人的にはそんなことより映画について語った方が面白いと思うんですけどね。
つまらないTVやネットを見ていないで、映画を見る方がいいような。

最近の邦画では、『乱暴と待機』が良かった。
http://ranbou-movie.com/trailers/index.html

冨永昌敬の作品では、見る/見られる、あるいは視線とその視線に対する振る舞いという映画として当然の主題が、何故こんなに?と思うほど、いつも濃厚に出ている。今回は、覗き/覗かせる、意地で覗かず/覗かれていると気がつかない、二組の変態カップルの映画だ。ここ最近の邦画で、一番爆笑した。この「覗き/覗かせる」関係が崩壊するクライマックスと、冨永作品のお約束で「新しく」なって帰って来る登場人物のラストの奇妙な動作を伴う告白シーンは、本当に爆笑し、感動する。そして、『アウトレイジ』のごとく、浅野忠信の「少年ジャンプの登場人物のような」セリフ回しをマネしてしまう(笑)。ただ、あんまり失禁、失禁というと引かれるのでご注意を。
思い出してたらもう一回見たくなってきた!

『エッセンシャル・キリング』も、紀伊国屋がまた頑張って公開に動き出したようです。予告編の再生回数が上がれば、少しは手助けになるでしょう。

アンナと過ごした4日間』は、重く、寡黙で、忍び寄り、見つめる主人公だった。今作の主役である「モハメド」役のヴィンセント・ギャロは、爆撃で聴力が狂い、言葉は一切話さず(話す相手が存在せず)、走って逃げるか、それを邪魔する者は殺すかという、人間なのか動物なのか判別できないほどに、アクションが本能と結びついた映画に思えた。誰かがイエジー・スコリモフスキの映画では、宙ぶらりんの個の存在、が特徴だといっていた気がするが、今回はその極限なのかも知れない。追跡する理由も明確でないにも関わらず(タリバンの大物のようだが、詳細な情報は追跡している当人達にも知らされていない)、命令されるがままに、上空を爆音で飛び交うヘリの、ライフルのスコープの、監獄の取り調べの軍人の、雪山の追跡隊の、視線にさらされるギャロ。自らを語らず、また語られることがない「宙ぶらりんの個」は、視線の、キャメラの先に映ることでしか、その存在を確認できない。そして、その見るものたちの視界から、逃走し、あるいは視界そのものを殺すことでしか、生存を許されない存在。そのためのアクションであり、その痕跡としての(出)血。凄い作品だったなぁ。公開祈願!